｢馨。いい加減、別れちゃえって｣

｢…和哉｣

私は窓から見える琉を見た。
また女の子と歩いてる。

｢ほっといてよ｣

｢泣き虫をほっといたら、俺が怒られるんだよ｣

和哉は私に琉とは別れろ、最悪だ、最低だ。なんて言ってくる。

｢美沙には言っとくから、ほっといて｣

｢嫌だ｣

バカ、バカ、バカァ！
ほっといてよ、ホントに！

｢なぁに、和哉。また馨とケンカ？｣

｢げっ、美沙…｣

｢げって何よ。ばらすよ？｣

｢うっ…｣

美沙は和哉を押しのけて、私の机を叩いた。

｢でも和哉の言ってることってあんたの為だよ？｣


…だって、和哉の言い方ってひどいんだよ？