「おい、起きろ」

「…ん」

目を開けると、あの人がいた。

「!」

「遅い。さっさとしろよ」

「あ、うん」

私の…彼氏?かな。よく分からない。

名前は滝沢琉。高校3年生。

後輩からも同級生からもモテる人。

私と一緒でも、他の女の子とメールしたり電話したり。
途中でドタキャンしたり。


そんな人でも、毎朝私の家に迎えに来てくれる。


私は制服に着替えた。急いで着て、バッグの中に色々と詰め込んだ。