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「毎回毎回飽きないねぇ」

ホットミルクを飲みながらのほほんとした口調でニッコリ笑顔を向けるのは赤塚小春。通称春兄。あたしのたった一人のお兄ちゃん。


「すごい音だったけど天咲くん、大丈夫かしら…」


娘の身の危険など全く気にせず、あの非常識男を心配する母親。まだまだ若さを振りまくのが得意。



「…ケチャップ取って下さい。」



あたしは毎度の会話に溜め息をつきながら、ホカホカの目玉焼きにプチュッとケチャップをデコレーションした。