「フッもしかして初めてだった?」

肩で息をする私を見下ろしながら結崎が笑う。

「ななな何でキスっ...!!」

ぐいっと結崎を押して距離をとる。

「初めてのキスの感想は?」

また私の質問は無視かよ!!

「ナメクジみたいで気持ち悪かった!!」

フンッと背をむけると

「プッ!ナメクジって(笑)」

結崎大爆笑。

別にあんたの笑いを取りたくて言った訳じゃないのに。

そのままの感想を言ってやったのにムカつく!

しかも涙出るほど受けるとは...。

うん。もういいや。取りあえず殴っとこう!

ファイティングポーズをとった瞬間、結崎に頭をポンポン叩かれて

「お子様には早かったな。まーガキはコレでも食っとけ。バレるぞ。」

って飴を渡された。

バレる?何のこと?
もしかして私の正体?

でも飴と私のこと関係ないよね。

「じゃあな、セブンスターちゃん。」

バタンと結崎は屋上から出てった。