寒空の下、沈みきっていた気持ちが少しだけ暖かくなって、あたしは照れ笑いを浮かべた。
「ありがと」
「いいえーこちらこそー」
雪平もどことなく恥ずかしそうに適当な返事で誤魔化している。芹香といい雪平といい、あたしは良い友人に恵まれている。
ふたりとも言葉を探して黙り込んだあと、雪平がぼそぼそと口を開いた。
「家まで送ります、か?」
「あはは、なんで敬語なのー」
「紳士な態度を見せとこうかなと」
軽口を叩いてみせるものの、いつになく雪平が優しい。なんだかくすぐったい気持ちになる。
「ありがと」
「いいえーこちらこそー」
雪平もどことなく恥ずかしそうに適当な返事で誤魔化している。芹香といい雪平といい、あたしは良い友人に恵まれている。
ふたりとも言葉を探して黙り込んだあと、雪平がぼそぼそと口を開いた。
「家まで送ります、か?」
「あはは、なんで敬語なのー」
「紳士な態度を見せとこうかなと」
軽口を叩いてみせるものの、いつになく雪平が優しい。なんだかくすぐったい気持ちになる。