少しだけ積もった雪をそっとはらって、私はベンチに腰掛けた。 今でも鮮明によみがえる柊くんとの記憶。 そんなに好きじゃなかった冬がこんなに待ち遠しくなったのは… 柊くんのせいだ。 勝手に人を振り回して、勝手に消えてっちゃった人。 柊くんを思い出すと、少し胸が痛んだ…───。