◆◆◆
浦山先輩にひっぱられて、わたしは今、校舎裏にいる。
近くで見る浦山先輩は、やっぱりキレイで、背も高いし、華奢で清楚で。
‥‥泰介は、こうゆう人がタイプなんだ。
「急にごめんね」
苦笑いだってキレイ。
「‥‥平気です」
俯きがちになっちゃう視線。
ちゃんとしなきゃと思っても、浦山先輩を直視できない。
声も自然と小さくなる。
わたしは鈴みたく話せない。
「あのね、三年の浦山愛理
っていうんだけど――」
「知ってます!」
丁寧に自己紹介してくれてるのに、今、わたしは最高に感じ悪いだろう。
だけど――――
「知ってます‥‥っ、
綺麗でモテモテで
性格もよくて
鈴みたいに話す
泰介の彼女だ、って」