「ん??」



「ずっと言おうと思ってたんだけど…
 多分立川さんっ―――」



    銀河の声を遮るように鳴り響いたチャイム。



「梨奈が?」



「…やっぱ何でもねーやっ」




   この時、銀河が少し切なそうに笑った事に気付かずに、



「あぁ、そぅ」



  なんて返事をしなかったら…





    後々、誰も傷つかずにすんだのに。