――暁はいた。

だけど、眠ってるんだよね-…。
あ-起こすのめんどくさいな。

「あ-き君っ、おはようございます!」

私は耳元で囁く。

「ん…、古橋さん…?」

お、珍しい。一発で起きたみたい。よかったよかった。

「はい、おはよ-。暁おぼっちゃまはいつまで寝てるつもりだったのかな?」

いつもの調子でからかってみる。
そしたらムッとした顔で、

「久しぶりに話し掛けてきたと思ったらなんだよ、それ!なんか用ございましたか-?」

皮肉たっぷりな様子で言いかえしてきた。