「ね-、瑠依!聞いてる?」

希穂に話しかけられ、私は我に返った。
随分と黙り込んでたみたいだ。
「あ-ごめん。考え事してた。」

「やっぱ瑠依好きな人いるんじゃないの-?希穂にくらい教えてくれたっていいじゃん!」

「はいはい。残念ながら本当にいないの-。」


…今はまだ言うべきじゃない。
私はそう思った。