でもまあ悪い気はしない。

アタシ元々、恋愛対象で性別こだわらないしなぁ。

「でもアタシと付き合ってもおもしろくないと思うわよ? 格闘技が趣味だし、ガサツだし」

「全っ然構いません! 先輩はそのままで良いんです! ただわたしを好きになってくれれば!」

こっ拳をつくって力説されてもなぁ。

このコ、確かにブリッ子だけど憎めない可愛さがある。

付き合ったら、アタシが人付き合いがヘタな分、フォローしてくれそうだな。

…って、いけないいけない。

「でっでもね…」

「ダメですか?」

うっ…。今度は大きな目に涙をうるうるさせて、見上げてきた。

…そうか、こうされたら女でも弱いんだ。