それでも・・・
何故かわからないけど、あの少女には他の女とは違う何かを感じる。
別に恋をしたって訳じゃない。
でもなんとなく、事情を聞いてしまったからには幸せになって欲しいと思う。
今まで、彼女に対してもこんな事を思わなかったこの俺が・・・・。
「でも、結局は関係ねーよな。」
業と自分に納得させるかのように、声にだして言った。
いま、この病室に少女はいない。
もしこの場に少女が居たとしたら、状況も少しは変わったかも知れない。
でも今、少女は居なくて、俺は明日から病院へ来ない。
多分、この先出会うことも無く、俺たちは一生他人のままだ。
そこまで考えて俺は、ふと思った。
・・・・俺、なんでこんな事考えてんだ?
いや、もしかして俺、あの少女のこと・・・・・?
ありえねぇ、ありえねぇって!!!
俺がこんな短期間で惚れるなんて・・・・。