『AM9:55~無名城前~』

「…ブルルルル…キッ…カチャ…バタン…」

ジョーと冴子は車から降りて周りを見渡した。

「…うわぁ…でっかいなぁ…趣味は御世辞でも良いとは言えないが、コイツはかなりの金持ちに違いないな…」

「!!…ねぇねぇ、ジョー!すごいよ!ワタシ達あの道を通って来たんだよ。すごいなぁ遠くまで見えるよ…」

「えっ?」

冴子がジョーに声を掛けるとジョーは振り向いて一緒に景色を眺めた。