「…これが先日、我が無名城の書斎で湯川さんが書物の整理をしていた時に偶然発見した暗号文です。そして、皆様に渡した物はそのコピーです…」

「…これが…暗号文…」

「…わたくしとしては偶然見つかった物ですから始めは半信半疑だったのですが…
生前、共に暮らしていた父が遺言書と共に残していたので疑いも晴れ皆様に依頼をした次第なのです…」

「…月影さんのお父様…お亡くなりになられてたのですね…」

…冴子は月影にそっと声を掛けた…