「…もうすぐおまえも18です。
来月には婚約披露パーティーを
する予定です」


多少気が収まったのか
菖蒲が話を続ける。


「語学にヴァイオリンのレッスン
それに花嫁修業も加えなさい。
予定は柊に渡してあります」


「…わたしが嫁ぐところは
わたしが料理をしなければ
いけないほど小さいところ
なのですか?」


棗は鼻で笑って言う。
どうなるかわかっているのに
ついつい口を挟んでしまう。



菖蒲が手を振り上げたのを見て
身構えた。






ガタン。