『ういーす!』学校に着くと一時間目【進路希望の特別授業】が始まっていた。机の上

には進路希望の紙が配られていた。みんな、「大学だー!」とか「カリスマ美容師だ

ー!」ワイワイと将来話に花を咲かせている。でたよ・・将来。俺はその他の欄に丸を

付け「お嫁さんになりたい。」と書いて出してやった。今日はほとんどの授業は寝て終

わった。〈まきに電話して渋谷にでも向かうか。〉すると、廊下でアキラにあった。

『おう!りゅうちゃん!見つけた!遊びにいこうぜよ!』『ワリ-アキラ俺マキと渋谷

に行くんだよ』『でたー!じゃあマキちんに友達呼んでもらって四人であそぼーぜよ!

それがだめなら自分で用意しますぜよ!』〈なんだよそのキャラは・・・〉『やだよ!

お前といるの飽きた。学校も一緒で放課後も一緒でお前が俺の女みて-じゃん。』『に

ゃは!いーじゃんか!俺、お前好きなんだもん。りゅうたんもあたいの事!好きでし

ょ!』『好きじゃねーし・・・』結局マキに電話して友達を呼んでもらい、四人で遊ぶ

事になった。もう三時。渋谷に向かおう。

渋谷についたのは三時半過ぎ。学校からそう遠くはない。ハチ公前で待ち合わせをして

いた。平日なのに渋谷は人で溢れかえっていた。みんな携帯片手に歩いている。こんな

光景を死んだじいちゃんが見たら『今の若い奴らはテレビのリモコン持って何処に行く

んだ!』とガッツ石松みたいなことを言い出すだろう。時代の流行というのは本当に怖

い。ハチ公前に着くとマキとマキの友達のリカがもういた。