俺には色んな種類の友達がいる。歌手を目指して学校に進学しないで街で歌ばかり歌っ

てる奴や、喧嘩が大好きなのかわかんないけど暴走族に入ってる奴や、弁護士を目指し

て毎日ゼミに通ってる奴や、結婚して子供がいて仕事を頑張ってる奴。そんな中、明は

俺と同じまだ本当にやりたい事が見つからずにいるクラスは違うが、同じ高校に通う友

達の一人だった。アキラとは小さい頃から一緒に遊んでいて、好い事も悪い事もしてき

た。結構友達が多いほうの中で「明」は【親友】と呼べる奴の一人だった。携帯で電話

をしながら明は駅にやってきた。ニヤニヤしながら話している。〈女だな、また〉俺は

すぐ思った。明はムカツクぐらいスゲ-もてる。顔はまぁかっこいいけど、何だかわか

らないオーラを持っていて、それに引かれていくんだと思われる。『じゃあまた電話ち

ょうだいねー』と俺の顔見て得意げに電話を切った。『また新規?』と聞くと『この前

のクラブでナンパした奴いたじゃん。十六歳の!』〈あ!あのかわいかった子だ。〉ス

グ顔が浮かんだ。『そんなやついたか?』と、とぼけてやった。『まぁお前はタイプじ

ゃねーよ。そこまでかわいくねーし。』
       
〈いや~メッチャタイプです。〉