「は?今すぐとってこいよ!勝手に着んじゃね-よ!」
裸でキレている俺は、なんてすごい絵なんだ・・・。
「お前は誰に口利いてんだ?」と蹴りが飛んできた。朝のシャワー中に裸で蹴りを食らっている奴なんて俺ぐらいだろう。
すぐにやり返したかったが、態勢的にも、装備的にも今の俺は不利だった。すると、見かねたかーちゃんが入ってきて、「あんた達いい加減にしなさいよ!朝から~!なんなの!馬鹿みたいに!リュウも早く出なさい!いつまで入ってるのよ!遅刻するよ!」フライパンを持ちながらかーちゃんはパンを食べながら怒鳴っている。
「ちげーよ!ひろきが勝手に俺の服着て、それをわすれてきたんだぜ!お前まだ除霊しきれてねーよ!」なんで俺だけ裸なんだ・・・。
「てめぇー誰を呼び捨てにしてんだよ!除霊?は!?意味わかんねー事言ってんじゃねーよ!」殴るまねをして、兄貴は風呂場に入ってきた。
正直ビビッてしまいシャワーを皆の方に向けてしまった。「きゃー!」水はかーちゃんにも、にーちゃんにもかかってしまった。朝から風呂場でこんなドリフのコントみたいな事をする俺の家族。その騒ぎを聞いていたとーちゃんが「コラァーお前達~!うるせーぞ!」その声はコンサートホールみたく響き、その場は何もなかったように静寂に包まれた。ま、松山監督・・・。ごめんなさい。