昨日の夜こんなことを思っていたらなかなか寝つけず、神経が布団から離れていったと

思ったら、携帯のメール音で起こされた。〈おはよう!起きてる?今日も一日頑張ろう

ね!学校終わったら渋谷で買い物忘れてない?学校がんばるぞー!!!〉まきだ。

*上野まき*18歳。女子高に通う俺の彼女だ。まきはとてもかわいくとても明るい。

外見はどこにでもいる今時の子だけど、まきは何か自分を持っていて、夢もあるみたい

だ。俺の自慢の彼女だ。まきと付き合って二年半。喧嘩もしたりするが、俺の事を理解

してくれる異性の一人だ。結婚とかはまだまだ考えてないけど、ずーと一緒にいたいと

思っているし、俺の家族もまきの事をかわいがってくれていた。マキは、一昨日、修学

旅行から帰ってきたばかりで、会うのが今日は二週間ぶりだった。まきにメールを返す

と、『りゅうー!あんたもぉー七時半よー!』と威勢の言い声が聞こえてきた。*松山

美佐子*45歳。俺のかーちゃん。いつも口うるさくて、むかつくけど結構話の分かる

母親の中の一人だと思ってるし、45歳の割りには周りの人間に『若い』『綺麗だね』と

言われていて舞い上がってるが、俺も実は鼻が高かった。