『うん!いーよ!マキ、リュウ早く帰ってあげて!タネさん?待ってるよ!相変わらず

リュウはおばあちゃん子なんだね!タネさんもいい孫をもったもんだよ!じゃあリカは

アキラ君とディナーにいてくるわ!マキまた電話して。今日はお疲れ!またね!リュ

ウ!あんた、電車の中でマキが居るのにかわいい子がいるからってずーと見てバレて喧

嘩しないでね!マキ泣かしたらいい人紹介しちゃうから!!』『な・なんでしってんだ

よ!!わっかてます。大丈夫です。』マキとリカは顔を合わせて笑っている。

 この時間の電車はスゲ-混んでいた。マキが痴漢に会わないよーに必死でまわりの大

人にガンを飛ばした。「なーにリュウそんな顔してんの!怖いよ!!」マキが笑いながら

俺の顔の真似をしている。「いや、オヤジくせ―んだもん!マキ触られてねーか?」と

マキの体を自分の方に引き寄せた。俺は電車に乗るといつも思うことがあった。サラリ

ーマンだけにはなりたくね!こいつら顔死んでるよ。って・・・家のとーちゃんもサラ

リーマンだが、なんだかいつも疲れているような気がする。そんなんで楽しいのかな?

とか思うが、俺にもいつかはこうなる日が来るのかと思ったりすると、よけいにムカつ

いてくる。そんなこんなで、電車は地元の駅に着いた。