ユウちゃんはそれをみて、にこって笑った。
「相手がどんな人でも、スキになったらとまらないよ!!
――…ウタはその人の近くにいるの、もうヤダ?」
それはナイ。
ふるふると横にふった。
一緒にいたい。
でも――…
「恭兄が……
他の女の人に触ってると思うと、スゴくイヤな気持ちになる」
胸がしめつけられるように、痛くなる。
「スキって、…独占欲のカタマリだよね」
静かにいった言葉が、耳に響く。
「ウタは、その人に気持ちつたえた?」
「ううん…
あたし、子供にしか思われてないもん」
口づける優しさや瞳はいつも心を見透かす。
そのしぐさが心地よく感じるときもあれば、大人と子供、っていうわかりきった境界線をみせつけられてる気がした。
「まだ若いんだから、いっぱい恋して……いっぱい泣こうね」
「……うん」
ユウちゃんの言葉は、遠まわしに告白しなさい、っていってる。
気持ちにケリをつけなさい、って。
あたしに、できるかなぁ?