――…キーン、コーン、カーン、コーン


いっせいに立ちあがる音がガタガタと鳴った。


あたしも授業終わりと同時に、ユウちゃんの腕をつかんでいた。

「どうしたの、ウタ」

あたし、泣きそうだったのかもしれない。


ユウちゃんはいつもの調子で抱きしめながら、あたしの顔を隠してくれた。

「またレズってるし。
――…祐子は渡さねぇぞ!!?」

笑いながら一樹が近よった。


「保健室いくから、先生にいっといてくれない?」

「二人でサボり?
イケナイんだぁーっ」


ユウちゃんはアッカンベーって舌をだすと、あたしをかばいながら教室に背を向けた。