天使を失ってから一週間が過ぎた。
有希からもかなり心配されたが僕は笑う事ができた。
きちんと笑えているかは…謎だけど。

僕は有希と二人で川に行った。
りんごを持って川に行った。

頭上には綺麗なブルースカイが広がっていた。
これだけ綺麗ならば、宇宙も楽しく歌っているだろう。

二人で飛行機雲の行方を追いながら宇宙との思い出を話した。
「宇宙ちゃんに夢中なハルを見てるのは楽しかった」と笑う有希。
そこまでだったか…と今知り恥ずかしい。

「宇宙ちゃん、元気かな…?」
「歌ってると思うよ、歌うの好きだから。」

初めて出逢って二ヶ月とちょっと。
短いような長いような…楽しかった日々。
それは素敵な思い出となった。