「…ぉあよ。美希。」
髪ぼっさぼさの愁弥が起きてくる。
今日もOFF日。
愁弥の家に来ちゃった。
愁弥の部屋は愁弥の香りがする…。
甘酸っぱいフルーツの香り。
ちゃぁんと整理されたシンプルな部屋。
黒いソファにガラスのテーブル。
大きいテレビにパソコンデスク。
無駄なものは置いていない。
『何飲む?』
「…コーヒー。…やっぱ紅茶。いや、やっぱコーヒー。」
『…どっち?』
「コーヒー!ミルクと砂糖も入れてね。」
テレビに映る愁弥とは違う笑顔。
その笑顔に弱いんだよ…私。
『はい。』
「ありがと。美希料理上手!」
『そう?』
「おう。今までで一番うめぇかも。」
『照れる~!』