「なんで、梓ちゃんが
そのことを知ってるの??」


なんとなく頭の中では
わかってたのかも知れない。


「まだ、わかんない??
その男たちって
ァタシの元彼たちなんだよ」


コソッっと耳に
入ってきた言葉に
一瞬、理解できなかった。


「ァタシってキレると
何しでかすかわかんないの。
だから別れるなんて
言わないでしょ??
ねぇ、キスしよ??」


俺が別れたら
あずみの身に
なにが起こるか
わからない。

俺は、あずみを守りたいって
気持ちで梓ちゃんに
「いぃよ、キスしよ」
と言った。



愛のないキスがこんなにも
気持ち悪いものなのだと
初めて感じた。