「ねぇ、キスしよ??」


一瞬にして
心臓を掴まれたようだった。

何か話している様子
だったけど
小声で何を言ってるのか
聞き取れなかった。


しばらくして


「いぃよ…。
キスしよ??」



彼の声が聞こえて
聞こえた言葉に
耳を疑った。



どうして…??
やっぱり妹のほうが
いぃンだ??


そう想ってしまった。
彼を信じていくつもりだったのに
小さなことで信じられなく
なってしまったことに
罪悪感だけが残った。



もぅ、こんな家に
ぃたくないよ!!


私は無意識のうちに
この家を出て行こうと
していた。