額には汗が流れ,
息も切れている。


あれからどのくらい
走ったんだろう。

授業はもうとっくに
始まっていて、

廊下や階段には
人影すらなかった。


「 はぁっ..はぁ.. 」


そして最後に,
下駄箱の辺りに行ったけど
やっぱり2人の姿はなかった。


「 2人は.. 」


膝に両手を置いて,
全体重をかけて
呼吸を整える。


「 付き合っちゃうのかな, 」


汗が流れて,床に
静かに滴った。


「 そんなの,
 そんなの.. 」


それから私は
崩れ落ちた。


「 嫌だ.. 」


目からも汗が出てるって
思いたかった。

こんなことで泣く自分が
恥ずかしいから。