教室に戻ると
陽太と間中さんの
姿はなかった。


( 2人でどこかに
行ったのかな )


ため息をついてから
私が席につくと、
陽太の机の中から
朝の下駄箱の手紙が見えた。

綺麗に折りたたまれていたけど
なぜかわかった。


私はそれを誰も見てないか
周りを見渡してから

なんのためらいもなく
それを取り出した。


間中さんの
可愛らしい文字が目に入る。

さっき読んだところから
読み始めた。


〝あと、あたしまだ
陽くんのこと好きだよ。

あたしが転校するとき
約束したよね。

もしまたあたし達が
会ったら付き合おうって。

…って言っても遠距離恋愛は
無理って言って別れを
言ったのはあたしのほうなのにね。

あの時はごめんね。

とにかくあたしはまだ
陽くんが好きだから。

じゃあ、またね〟