「 さっきはなんか..
スネてごめんね? 」
陽太の手の中にある
手紙の文字が指の
間から一文だけど見えた。
それを見てから私の頭の
中が一瞬止まった。
〝まだ陽くんの事好きだよ〟
( どういう事..待って、
よくわかんない )
「 俺もなんか、悪かった 」
「 うん、本当ごめんね 」
あ、
今私、初めて陽太に
作り笑い、した。
でも今、
今私が我慢すればいい。
我慢すればきっと
どうにかなるはずだから。
「 席つこっか 」
頭の中ではさっきの
〝ありさ〟の文章が
さっきから離れない。
机に頬杖をついて
ため息をつく。
嫌な予感しかしない。
隣に陽太が席につく。