何か..陽太
明らか動揺してる。


「 絢、行こ 」
「 あ、うん.. 」


文章は途中までしか
読むことができなかった。

見たところ〝ラブレター〟
ではなさそうだったけど
陽太はさっきと明らか違う。

無言でどんどん私の前を
歩いていく。


〝ありさ〟
頭に残る単語。


〝ありさ〟って誰?


「 陽、太.. 」


前に歩く陽太に
勇気を振り絞って
声をかけた。


「 … 」


それでも陽太は
私の声など聞こえなかった
ように進んでいく。