「 奈々!ばいばい 」
「 ばいばーい 」
私はそれから、潤がいる
1年生の教室に向かった。
1年生とは1つしか
違わないから、普通に
身長抜かれまくり。
「 あ、陽介くん! 」
「 潤の姉ちゃんじゃん 」
潤のクラスをのぞくと、
陽太の弟の陽介くんがいた。
陽介も陽太と似て、
爽やかで、なぜかバスケ少年。
「 何度も言うけどあたし
潤の姉ちゃんじゃないし 」
「 じゃあ―…
潤の彼女とか? 」
「 違うから..あ、潤! 」
いつも通り、面倒臭そうに
潤が教室から顔だした。
「 わりい、今日居残り
だから先帰ってて 」
「 あ、わかった 」
そんな潤の手には
ノートとシャーペン。
潤は基本かなり悔しいけど
頭が超いい。
年上の私が持ってる問題集
なんて簡単に解いてしまう。
だから潤が居残りとか
初めてだった。