私は少し乱れた髪など整えていた。


「…あ、」

私がドアをあけると、
太陽ってやつが待っててくれていた。


「おせえよ」

「なっ…んで、待っててくれんの?」


「先生が連れてこいって」


「あ、そっか…」

案外優しいとこあるんだ。



「…ねえ!太陽って呼んでいいっ?」

太陽ってやつとか、呼びにくいし…。

「別にいいけど」

夏の時と同じ返事。

それでも、なんか嬉しくて。


「ありがとっ!彩夏って呼んでね、」


「おう」





「先生ー連れてきましたー」


私達が、体育館に入った時は
まだ1年生全員はそろってなかった。


…はぁ、よかった。
始まってたらやばいよ。

「お、ありがとな。福島。」


「いや」

…太陽って先生への態度、
私達と変わんないじゃん。


ある意味すごいかも。

「…ねぇ、彩夏?」

すると、後ろから夏が暗い感じで
私の名前を呼んだ。


「…どしたの、夏!」


「…なんで?うちが
太陽くんのこと、好きって
知ってるくせに…」