リビングの電気をつけると、俺が出たときと何ら変わりない部屋の中。

テーブルの上も綺麗に片づけられていて、冷凍庫へ買ってきたアイスを入れるためにキッチンへ行くと、流しの中も綺麗に片づけられていた。

「ご飯、食べたのか?」

どうも食事をした形跡がないので、少し気になってそっとルナの部屋をノックしてみる。

熟睡しているのか、返事も聞こえないので迷ったけどそっと扉を開けてみた。

「…ルナ?寝てる?」

部屋の中は真っ暗で。

しばらくして目が慣れて来た俺には、畳まれたままの布団が、目に入ってきただけ。

「え?ルナ?」

部屋の電気を付けて確認しても、そこには彼女の姿はなくて。

ひょっとして、出掛けた?

慌てて玄関へ彼女の靴を確認に行っても、そこには綺麗に並べられた彼女の靴があった。

何がどうなっているのかわからなくて、トイレやお風呂を探したけど、彼女の姿はなく。

まさかと俺の部屋をそっと開けると、俺のベッドで小さくなって布団にくるまっている彼女を見つけることが出来た。

「…入るなって言ったのに」

なんで俺のベッドで寝てるんだ?

客用の布団じゃ、眠れない?ベッドが良かった?