「ウーロン茶、どうぞ」


私の手の中に包むように
ウーロン茶を渡してくれた。


「お仕事って何されてるんですか?」


問いかけられた彼の顔をよくよく見ると、
まだ少し幼さが残ってはいるけど
整った顔ので
誰が見ても、アイドル顔のイケメン。
ジャニーズにいそう。


「あ、えっと・・・マスコミ関係・・・かな・・・」


「へぇ、そうなんですか。
でも遅くからだから、
毎日大変じゃないですか?」

市居くんより、
きっと年は下だろうと思うけど、きちんとした礼儀正しい子だろうと思った。


「うん、もう慣れかなー
君らこそ、大変でしょ?
接客だし、疲れない?」


「いえ、体力は充分ありますから」


よく考えれば
そりゃそーだわね
若いし・・・ね


「ところで、失礼ですが
ミズキとはどうゆう知り合いなんですか?」


「あ、それは・・・、えっと・・・「実さんっ・・・」」


問いかけに答えようとした時、


私達のテーブルに
市居くんが立っていた。


「実さん、そろそろ・・・」


市居くんが自分の腕時計を指差して
仕事に向かう時間のことを教えてくれた。


美耶子にどうするか聞くともう少し飲んでから帰ると答えが返り、
美耶子に手を振り私は席を立った。