カフェを出て、


少し小高い芝生の山のベンチに由梨と理子が座っていた。



「由梨っっ、理子っっ・・・」


二人の後を全速力で走って追いかけたせいか、


少し、息がきれた。


「由梨、ゴメンっ・・・でもっ・・・」


由梨の前に立ち、見下ろして言った。


俯く由梨だったが、俺を見上げ、


「いーよ、隼人、私も・・・珠樹の言葉聞いて、ふっきれたから・・・」


無理して笑顔をつくる由梨。


「無理しなくていーよ、よけりゃ、俺の胸貸すぜっ」


由梨の頭をクシャっと撫でた。


「イヤよっー、隼人の胸で泣くなんてっ!」


口を尖らせ笑いながら、俺の胸を押す。


「おまっ、このモテ男の俺がイイって言ってんだぜー」


「いらないのー、今日は理子とオールだもんっ」


隣の理子の腕に腕を絡ませる由梨。


「えー、マジっ?! 俺も混ぜろよっー」


「ふふふふっ
アンタたちって何だか似たもの同士ぃー?」


俺たちを見ていた理子が笑いながら言った。


うん、俺たち、


前向いて行こうぜ!