「それで?そのまま放置?」


「うん」


「凄いな・・・」


さっきのことを麻奈に伝えた。


別に伝えることでもなかったが、麻奈が「遅かったね」っとあまりに目をキラキラ輝かせていたから、言わざる終えなかった。


「やっぱ理穂ちゃんはモテるんだねっ」


「やっぱって何?私、普通の子でしょ」


「普通じゃないよ!!勉強は出来るし、カワイイし♪」


「ソレが世間では普通なんだよ」


私はそういって切り捨てた。


そう、私は普通でいいんだ。


特別なんかになりたいわけじゃない。


成績が良くて、スポーツが出来る人なんかは、何処にでもいる。


だから、私は普通なんだ。


「変なのっ私なんか何の取り得もないのになぁ」


麻奈はため息交じりにそう答える。


「麻奈ちゃんは、普通じゃないよ」


「え?」


私の『普通』と人が考える『普通』は少し違うんだ。