「くそ、なんでこんなことしてんだか……」

――レイヤのためだろ

ヨースケはミキの迷いを解くように叫んだ。

「そういえば、思い出したよ!
 前にナッちゃんがあのゲームの《マリ》ってキャラは、ミキに似てるって言ってたのを!!!」

「ヤメろって……」

ミキがちらっとヨースケのほうを見る。

ヨースケはミキを落ち着かせるように、今度はゆっくりと言った。

「レイヤがあんなにアツくなったの初めて見たけど、オマエに対するアイツなりの愛情表現なんじゃないのか?」

そう言ってる間に、船員たちが陸に上がって来た。