「今この街を仕切っている"STAR LIGHT"ってチームがある。暴走族のことだ。分かるか?」

うんうんと頷き、要の次の言葉を待つ。

「6年位前にできたそのチームは今や関西の1.2を争うほどだ。そんな"STAR LIGHT"初代総長、"黒豹"と呼ばれていた人がいた。」

「本名は知らないけど」と、残念そうに言う要。

「その人がチームを作り、関西1の座までのし上がっていったんだ。男なら誰でも憧れる。」

尊敬の眼差しをしている要。
何故そんな目をするのか。
男なら皆そうなのかと疑問に思った。

「その人の髪色が黒だったんだ。その人に憧れている奴はたいてい黒だ。」

やっと謎が解けた瞬間だった。