"私も帰るの‥‥?"と思いながら入口に着くと、鞄を返された。
「あ、ありが「お前ん家どこ?」
私の声に被さるように彼が喋りだした。
「私ん家?え‥なんで‥?」
と不思議に思いながら彼を見ると
「話聞いてもらったお礼。家まで送って行く。」
と、優しい顔で言ってきた。
「‥大丈夫です。家近くなんで‥‥。」
「夜遅いし、何が起こるか解らない。家の近くまででも良いから。」
と、引きそうにないので、彼に送ってもらうことにした。
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街灯の少ない通りを抜け、私の家まで近くなってきたので
「ここまででいいです。ありがとうございました。」
とお礼を言って、家に向かって歩いて行った。