彼は白い息をはぁっ、と吐き出し
「こんな時間だ。もう帰らないとな‥。」
と、携帯を見ながら彼が言った。
"もう帰ってしまうのか‥‥"と思いながら、再び空を見上げる。
少し雲がはれ、その隙間からは、私の大好きなオリオン座が、光輝いていた。
しかし彼は、いっこうに動こうとしないので、彼の方を向くと、彼は私を見ながら
「何してる。早く帰るぞ。」
と言い、私の鞄を持ち、公園の外の方へと歩いていった。
「えっ‥‥ちょ‥。」
と慌てて滑り台から降り、彼を追いかけて行った。
彼は入口の所に寄り掛かり、「早くしろ」と言いながら、煙草を吸っていた。