「お疲れ。」
と、バイクに寄り掛かり声をかけてきたのは、要。
夜遅いから、いつも迎えに来てくれる。無免なのに‥‥‥
「うん。ほんと疲れた‥毎日じゃないから、まだいいけど。」
私は週4くらいで働いている。
「今日も公園行くんだろ?乗れよ。」
「ありがと。」
そんな生活をしていると、夜型人間になってしまい、夜は決まって近所の公園に行く。
メットをかぶり、要の腰上を持つ。バイクは風を切るように走り、体で風を感じる。そんな時間が結構好きだ。
なんだか、この世界から解放されたような感じがする。
しばらく走らせ、目当ての公園に着いた。バイクからピョンと飛び降り、私のお気に入りの場所――星型の滑り台の上まで行く。
そしていつものように空を眺める。