「えぇ-って(笑)」


堀田先輩は私を見てプッと笑う。


只でさえ暑いのに、堀田先輩の発した言葉によって更に暑くなる私。






「で? 返事は?」




いつの間にか、宮地先輩(ミヤチ)が私達の会話に加わっている。




「ってえぇ? 宮地先輩??」



「何でお前が会話に混じってんだよ」



堀田先輩ナイスです! ……じゃなくて(汗)




……落ち着け私。

これって夢じゃ無いんだよね?


現実……なんだよね?





実は私、堀田先輩のこと良いなぁって思ってたりして。


俺様的な感じはあるんだけど、女の子に優しいし何よりギター(ベース)を演奏している時の表情がカッコいい。




「媛にゃん? 返事は?」


待ち切れないのか、宮地先輩が私の顔を覗き込んできた。

ちなみに媛にゃんって言うのは私のあだ名です。


黙り込んだ私を見て、堀田先輩は優しく私に語りかけた。


「嫌いだったら断っても良いんだよ?」

「嫌いじゃないです! むしろ……」


「むしろ……?」

「す、好きです!」




言ってから後悔した。


は、恥かしい……。


実は宮地先輩以外にも、軽音楽部全員が聞いていたのだ。




それからはもう冷やかしの嵐です。


「やったじゃん大河~」


「俺実は媛にゃんのファンだったのになぁ……」


「媛亜良かったね!!」


等々。



「か、からかわないで下さい!!」


私は必死に、からかう先輩達(同学年も)を止めようとした。