『つらく…なかったの?』

「つらかったけど、紗衣の笑顔見てたら…つらかったことなんて忘れたよ」


『どうして?』


「初めてさ、俺のことで紗衣が笑ってくれた時はすっげぇ嬉しかった。

だんだん、紗衣は俺が話したら
一緒に喜んでくれるようになったり…」


あたしはまた紅茶を一口飲みながら巳哉君の話を聞いていた。