そういえば…


中学の時、紗衣が大好きだった人がいた気がする。


「付き合い始めの頃は、

帰り道俺が話してても無理に笑ってるし、

一緒にいてもいつも切なそうに遠く見てるし…」


巳哉君はそう言って、紅茶を一口飲んだ。