皆の目がドアの方へ集まる。

そう。

この人が川上悠斗。
今朝、私が見かけた人。


あなたは今でも私のこと覚えていますか?
私はきっと忘れるコトはないでしょう。

「ゆうな、どうしたの?」

私はぼぉ~ッとしていたらしく、
沙紀の声で我に返った。
「あッ…ううん。なんでもない。」

そしてまた、扉がひらいた。

扉を開いた人は、担任の先生だった。

担任の人は、感じの悪そうな男の人。

これから1年間一緒……。
私は急に不安になりはじめた。


この日は、先生の話と自己紹介をして
学校を終えた。