「ねぇ…まだタカはいる?」 ヒロは涓に話しかける。 「…少し…でも、もう…」 ヒロは、涓の手を握った。 「お願い…タカの声…もう一度聞かせて…」 「ヒロさん…」 「さっきの、タカの声だった。あんたのこと、もう疑わないから…、だから」 「できるか、わかんないけど」 ヒロは頷いた。 「お願い…」