「タカ…」

でもあたしは泣いてるの。
止まらないんだよ。


泣き崩れるヒロの背後から、コツコツと足音が聞こえてきた。

また看護師がきたのか…。
頭の中に一瞬よぎった。

「あの…」

近づいてきた足音の主は、遠慮がちにあたしに声をかける。