「涓、もう少しだからな」

不思議なことに病院に近づけば近づくほど耳鳴りはひどくなり、声も強くなった。

「…タ、カ…」

「え?」

「誰? 私、知らない」

「涓?」

病院につき、私は救急センターに通され診療台に寝かされた。

いろんなところを検査されたが、特に異常はなく…

ただ過労と栄養失調ということで、点滴を打たれることになった。