「また風邪ひいちゃうじゃないの。これから引越ししなきゃならないのに」

「お母さん、荷物すごいのよ。一人じゃできないの」

「蛍ちゃんにやってもらえばいいじゃないの。あ、そうそう。蛍ちゃんにお礼言っといてね。お母さんの好きなもの持ってきてくれたでしょ?」

「ちゃんと言ったわよ、ありがとうって」

「またたいして有り難い顔しないで言ったんじゃないの?」

「やだっ、ほんとにちゃんと言ったもの!」