「えっと神田先輩分かるかな?」

「神田裕太?」


彼女はこくりと頷いた。

「いきなりで悪いんだけど…
永岡くんが神田先輩と仲良いって聞いて…
初対面の人に言われても
困るって思うんだけどっ…」

そう言うと彼女は少し間を置いた。

「神田先輩のアドレスと
永岡くんのアドレス教えて欲しいの。」


そう言った彼女の目は
真っ直ぐ俺を見ていた。

裕太先輩のことが好きなんだ。
何も聞かなくても分かる。

神田裕太
ルックス抜群
スポーツ万能
おまけに成績よし
男の俺だって憧れる
完璧の男子だ。


「わかったいいよ。」